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企業レポート


株式会社三菱総合研究所
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お客様、ベンダー双方の立場を調整し
高品質のシステム構築を主導的に管理・推進

株式会社三菱総合研究所 ソリューション総括本部
公共システムマイグレーショングループ
主任研究員 木本昌次 氏

■ 現在のお仕事内容についてお聞かせください。

現在、日本政府では「行政情報の電子的提供業務及び電子申請等受付業務の業務・システム化最適化計画」に基づいて、いわゆる「電子政府化」に向けた多くの各省庁のシステムの再構築が一斉に行われています。

官公庁のシステム開発を担う企業は、システム開発業務を担うベンダーと、官公庁の立場でベンダーの業務を監査・監督する「PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)」に分かれます。その両方を1社が受託することはできません。「公明正大」を経営理念の一つに掲げ、ベンダー各社から中立的な立場にある当社は、PMOとして参画することを選択しました。PMOであれば、お客様により深く入り込んで強い関係を築けるというメリットもあります。

その中で、私はある独立行政法人を担当しています。PMOは、システムに関する深い知見をもとに、情報システムのライフサイクル(企画、開発、運用、評価等)を責任持って統括する組織。これまで、お客様の一員として、既存システムの調査やベンダーへの設計指示を行い、目下、ベンダーが作成した各種設計書のレビューおよび是正案の提示などを行っています。

■ 手がけているシステムについて教えてください。

対象システムは、いろいろな省庁の業務がからんでいることもあり、巨大で複雑なシステムです。国の経済を支えている側面があり、絶対にダウンさせることはできません。既存のシステムを稼動させながら新しいシステムを構築し、システムを稼動できるようにします。第1次サービス開始予定は来年度の予定。このPMOには、私含めて当社から8人が参加しています。

■ 力の見せ所はどういったところにあるのでしょうか。

お客様の立場としては、ベンダーに対して、予算やスケジュールの範囲内でもっとこうしてほしいという様々な要望があります。一方、ベンダーの立場としては、その予算やスケジュールではこれしかできないという現実があります。その利害を調整して高い品質のシステムをスケジュールどおり構築することが我々PMOの最大のミッション。それぞれの立場がよく理解できる強みを活かし、主導的に現状をよく調査して打開案を見出し、前進させています。

最も必要となるスキルは、やはりコミュニケーション能力です。お客様、ベンダー、そしてユーザーのリクエストを把握し、スタッフを動かしてその最適解を実現させる。そのために、中立的にそれらステークホルダーの意見を集約・調整する傾聴力や説得力、人間関係構築力が問われる仕事です。

各分野のエキスパート集団である当社は、これまで、個々のコンサルティング業務で仕事が完結する側面がありました。しかし、システム構築の世界ではチームプレーが非常に重要です。個々の能力をいかに引き出してチームとしてより高いレベルで機能させるかが、現在の私の大きなミッションです。

■ 公共システムのマイグレーション業務におけるハードルとは。

公共システムの見直しをする際に、お客様側が長きにわたりそのシステムの構築・運用を担当しているメーカーやSIerの言いなりになっている場合が見受けられます。逆にいうと、そのメーカーやSIerが、お客様のシステムをよく理解していることにもなります。システム刷新のサポートを行う我々としては、お客様とメーカーやSIerとの間に立ち、問題なくそのシステムを稼動させることが重要。その上で、業務・システム最適化計画に則ってプロジェクトを進めるに当たり、PMBOK(Project Management Body Of Knowledge:プロジェクトマネジメントのための知識体系)をベースに、先進的なプロジェクト管理手法や工程管理など、支援業務に資する技術の高度化を図っています。

■ 公共システムの仕事の魅力はどういったところにありますか。

公共、民間それぞれのシステム構築に従事したことがありますが、その面白さに特別な違いはありません。ただし、公共の場合は、ふだん役所などで一個人として手続きを行う行為をシステム化するという面白味はあります。また、中央省庁系の仕事をするにあたって、国家としてどのような政策を推進していこうとしているかが、実際に感じ取れます。新聞の記事等ではなく、直に接し、その政策を遂行する場面に立ち会えます。こういった経験はなかなかできないものですので、そういった部分も公共のシステム及びコンサルの魅力といっても過言ではないと思います。

昨今は「e-Japan計画」や「業務最適化計画」において、これまでの業務のシステム化もしくはシステムの見直しを行う公共の案件が増えています。これまで行ってきた業務をいかに効率よく、かつコストをかけないようにするか、解決の糸口を見つけるところと、その問題に対してお客様と徹底的に議論できることがこの仕事の魅力かもしれません。

また、私が担当している独立行政法人のシステム最適化の実施は他より先行しています。色々な面で注目されており、様々なチェックも入りますので緊張感もあります。また、お客様の事情を推察して、こちらでできる業務を進んでお手伝いして喜ばれるとやりがいを感じますね。

■ 営業的な側面も求められるのでしょうか。

当社には、営業関係部署がありますが、営業そのものはプロジェクトを受託して終わり、というものではありません。受注後は、我々技術スタッフが顧客満足の向上のために、当社のリソースをコーディネートして継続的にフォローしていく必要があると認識しています。そういう意味では、技術スタッフにも"営業力"は必要だと思います。

個人的には、入社してすぐお客様のプロジェクトに入っていますので、今後は社内各部署とのコミュニケーションも深めていきたいと考えています。

当社は、これまで調査やコンサルティングに強みを発揮してきましたが、今後はシステム構築や運用にも力を入れていきます。そのために、目下、社内改革の真っ最中。当社ほどの規模の会社でこれほど大がかりな改革は滅多に経験できないと思います。一緒に様々な壁も前向きな姿勢で臨み、お客様の顧客満足度向上を目指す事をこれから出会うであろう方々(皆様)とがんばれる事ができたらと思います。




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